介護事業者経営支援コミュニティ
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介護会計Q&A CARE ACCOUNT Q AND A

要介護判定で自動車税や自動車取得税は減税になりますか?

「要介護」=「減免対象」という訳ではありません。
 
要介護は介護保険上の区分ですので、自動車税や自動車取得税の減免措置とは全く別の話です。自動車税の減免は、あくまで次の要件に該当しているかで判断されます。
 

① 身体障害者手帳の交付を受けている方
② 戦傷病者手帳の交付を受けている方
③ 療育手帳の交付を受けている方
④ 精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方
⑤ 小児慢性特定疾患児手帳の交付を受けている方

医療費控除の対象となる介護費用にはどういうものがありますか?

介護保険施設の食事・居住費の所得税法上の取扱いについては特別な食費・居住費を除き、医療費控除の対象になります。

介護保険サービスに係る医療費控除については下記のとおりの取り扱いとなります。

  介護報酬1 割負担 居住費 (※3) 食費 (※3)
介護療養型医療施設 (※1)
短期入所生活介護 (※2) × ×
短期入所療養介護 (※1)
通所介護 (※2) ×
通所リハビリテーション(※1)
介護老人福祉施設 ○ (1/2) ○ (1/2) ○ (1/2)
介護老人保健施設

※1. 医療系サービスについては、その病状に応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額について、従来のとおり、医療費控除の対象とする。

※2. 介護保険の対象となるものに係る自己負担額について、医療系居宅サービスと併せて利用する短期入所生活介護と通所介護に限り、従来のとおり医療費控除の対象とする。

※3. 全ての介護保険サービスについては、特別な居住費・食費について、従来のとおり医療費控除の対象としない。

介護会計の「会計の区分」について教えてください。

(1) 福祉系サービス(訪問介護、訪問入浴介護、通所介護、短期入所生活介護、認知症対応型共同生活介護、特定施設入所者生活介護、福祉用具貸与、指定介護老人福祉施設)については、社会福祉法人会計基準又は指定介護老人福祉施設等会計処理等取扱指導指針を基本として各事業所ごとの収支状況等に関する内容を明らかにすることとされています。
 
(2) 医療系サービス(訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、通所リハビリテーション、短期入所療養介護、介護老人保健施設、指定介護療養型医療施設)については、病院会計準則、介護老人保健施設会計・経理準則及び指定老人訪問看護・指定訪問看護の会計・経理準則を基本として事業所ごとの収支状況等に関する内容を明らかにすることとされています。
 
(3) ただし、(1)及び(2)の会計基準等とは別の会計基準等の適用を受ける場合は、当該会計基準等を基本として事業所ごとの収支状況等に関する内容を明らかにすることとされています。
 

具体的な科目及び按分方法

具体的科目及び按分方法は次の表のとおりですが、別に実態に即した合理的な按分方法によることとして差し支えないとされています。
また、会計区分を行った際に整理した科目が、次に示す科目にない場合は、適宜、類似の科目の考え方を基に按分することができます。
なお、会計区分を行った際に、どのような按分方法を用いて区分したか分かるように記録しておくことが必要です。

種 類 勘 定 科 目 按 分 方 法
給与費 ・介護職員、医師、看護師給
 与等常勤職員給与
・上記 非常勤職員給与
・退職給与引当金繰入
・法定福利費
勤務時間割合により区分。
(困難な場合)
・ 職種別人員配置割合
・看護、介護職員人員配置割合
・ 届出人員割合
・ 延利用者数割合
材料費 ・ 介護用品費
・ 医薬品費
・ 施設療養材料費
・ 施設療養消耗器具備品
・ 診療材料費
・ 医療消耗器具備品費
各事業の消費金額により区分。
(困難な場合)
・ 延利用者数割合
・ 各事業年別収入割合
給食用材料費 実際食数割合により区分。
(困難な場合)
・ 延利用者数割合
・ 各事業年別収入割合
その他の材料費 延利用者数割合により按分
(困難な場合)
・ 事業別収入割合
経費 ・福利厚生費
・職員被服費
給与割合により按分
(困難な場合)
延利用者数割合
・旅費交通費
・通信費(通信運搬費)
・交際費
・諸会費
・雑費
・渉外費
・延利用者数割合
・職種別人員配置割合
・給与割合
・消耗品費
・消耗器具備品費
・保健衛生費
・被服費
・教養娯楽費
・日用品費
・広報費
各事業の消費金額により区分
(困難な場合)
・延利用者数割合
・車両費 使用高割合により区分
(困難な場合)
・送迎利用者数割合
・延利用者数割合
会議費 会議の内容により事業個別費として区分
(困難な場合)
延利用者数割合
光熱水費 メーター等による測定割合により区分
(困難な場合)
建物床面積割合により按分
修繕費
(修繕維持費)
建物修繕は、当該修繕部分により区分
建物修繕以外は事業個別費として按分
(困難な場合)
建物床面積割合により按分
・賃借料
・地代家賃
賃貸物件特にリース物件については、その物件の使用割合により区分
(困難な場合)
建物床面積割合により按分
保険料 ・建物床面積割合により按分
・自動車関係は送迎利用者数割合または使用高割合で、損害保険料等は利用者数割合により按分
租税公課 ・建物床面積割合により按分
・自動車関係は送迎利用者数割合または使用高割合で按分
保守料 保守契約対象物件の設置場所等に基づき事業個別費として区分
(困難な場合)
延利用者数割合
委託費 委託費(寝具)
   (給食)

   (その他)

各事業の消費金額により区分
(困難な場合)
・延利用者数割合
・延利用者数割合
・実際食数割合
・建物床面積割合
研修費 ・謝金
・図書費
・旅費交通費
・研修雑費
・研究材料費
研修内容等、目的、出席者数等の実態に応じて、事業個別費として区分
(困難な場合)
・延利用者数割合
減価償却費 ・建物減価償却費
・建物付属設備減価償却費
・構築物減価償却費
建物床面積により按分
(困難な場合)
・延利用者数割合
医療用器械備品減価償却費 使用高割合により按分
(困難な場合)
・延利用者数割合
車両船舶減価償却費 使用高割合により按分
(困難な場合)
・延利用者数割合
その他器械備品減価償却費 使用高割合により按分
(困難な場合)
・延利用者数割合
・その他有形固定資産減価償却費
・無形固定資産減価償却費
延利用者数割合により按分
徴収不能額 徴収不能額 各事業の個別発生金額により区分
(困難な場合)
・各事業別収入割合
引当金繰入額 ・退職給与引当金繰入
・賞与引当金繰入
給与費割合により按分
(困難な場合)
・延利用者数割合
徴収不能引当金繰入 事業毎の債権金額に引当率を乗じた金額に基づき区分
(困難な場合)
・延利用者数割合
支払利息 支払利息 事業借入目的の借入金に対する期末残高割合により区分
(困難な場合)
・借入金が主として土地建物の取得の場合は、建物床面積割合
・それ以外は、延利用者数割合

介護職員処遇改善交付金を受け取った場合、これも収益扱いにされるのでしょうか?

介護職員処遇改善交付金は、介護職員の処遇改善に取り組む事業者に対して、平成23年度末までの間、介護職員(常勤換算)1人当たり月額平均1.5万円を交付するものです。
 
交付金見込額を上回る賃金改善計画を事業年度ごとに策定し、職員に対して周知した上で都道府県に申請を行い、承認が得られれば、介護職員の賃金改善のための資金が介護報酬とは別に毎月自動的に交付されます。
 
原則として指定基準上の介護職員、介護従業者、訪問介護員等として勤務している職員が対象です。
 
※ 訪問看護など、人員配置基準上介護職員のいないサービスは対象外となります。
 
キャリアパスに関する要件

介護職員の能力、資格、経験等に応じた処遇を行うことを定めていただくこと。(キャリアパスを賃金に反映することが難しい場合は、資質向上のための具体的な取組を行うことで可とするなど小規模な事業所向けの配慮も行っています。)

 
現在介護サービス業における介護職員のキャリアパスのモデル例
 

介護職員処遇改善交付金ができた背景

高齢化の進展に伴い、介護ニーズが増大するなかで、サービス提供を担う介護人材を確保することは重要な課題です。しかしながら、介護職員については、離職率が高い、人材確保が難しい等の状況にあり、これは介護職員の賃金が低い等の処遇の問題が一因であると考えられます。
 

一般労働者の男女比、平均年齢、勤続年数及び平均賃金

一般労働者の男女比、平均年齢、勤続年数及び平均賃金
 

上記のような状況をふまえると、他の業種との賃金格差を縮め、介護における雇用を安定させることにより、優秀な人材を確保していくことが重要です。こうしたことから介護職員の処遇改善を進めていくことを目的とした「介護職員処遇改善交付金」が創設されました。
 

介護職員処遇改善交付金

(1)目的

21年度介護報酬改定(+3%)によって介護職員の処遇改善を図ったところであるが、他の業種との賃金格差をさらに縮め、介護が確固とした雇用の場としてさらに成長していけるよう、介護職員の処遇改善に取り組む事業者へ資金の交付を行うことにより、介護職員の処遇改善を更に進めていくこととする。

 
介護職員処遇改善交付金 執行のイメージ
(2)交付方法

(1) 都道府県が基金を設置して実施する。
 (支払いは国保連に委託)
(2) 財源:国費10/10

 
 

(3)事業規模合計約3,975億円

<介護職員(常勤換算)1人当たり月額平均1.5万円の賃金引上げに相当する額>
※21年度は地方における準備等を勘案し、21年10月サービス分から実施し、2.5年分を予算計上

 

会計処理

請求書を発行した段階で未収金を計上し、全額を収益に計上するため、給与手当等に含め、既支出額のみが費用に計上されることになります。
事業年度交付金事業の年度区分は、当該年の4月から翌年3月支払分まで(12ヶ月)としその交付金の額の根拠となる介護サービスは原則として、当該年の2月から翌年1月までに提供された介護サービスとなります。

実績報告及び返還の会計処理

精算時返還の仕訳

 
期末までに返還額が確定し支出する場合

(補助金収入)○○○/(現金預金)○○○

 
期末までに返還額が確定するが翌期になる場合

(補助金収入)○○○/(未払金)○○○

 

未執行助成金の会計処理

3月末まで(12月~3月)に収入に計上した交付金額のうち3月末まで(1月~3月)に賃金改善額として支出していない額。
※賃金改善実施期間が満了していない執行残をそのままにしていると、当期の事業活動収支差額になってしまうので、決算整理として未執行助成金を「前受金」として処理します。

(決算期)
(補助金収入)○○○/(前受金)○○○
(翌期の期首振替)

 

前受金に計上する理由

 
国保連に請求した段階で、未収金に計上し、全額を収益に計上するため、既支出額のみが費用に計上されることになりますが、この場合には未執行額が上記で説明したように当期収支差額となり、翌期における執行時に損失に計上することになり、適正な処遇改善の状況を示さないことになります。
このため、処遇改善交付金が精算期間終了後に未執行であれば、返還する取扱いとなっているため、「前受金」で処理します。

(前受金)○○○/(補助金収入)○○○

 

通常の会計処理

請求時

(未収金)○○○/(補助金収入)○○○

 
入金時

(現金預金)○○○/(未収金)○○○

 

介護サービス事業者と利用者との契約書でも収入印紙は必要ですか?

介護保険制度下において作成される下記に掲げるこれらの契約書は、原則として、印紙税の課税文書には該当しません。

なお、下記の各種の介護サービスを複合的に組み合わせた契約書を作成した場合も同様の取り扱いになります。

①居宅介護支援サービス契約書及び付属書類

②訪問介護サービス契約書及び付属書類

③訪問入浴介護サービス契約書及び付属書類

④訪問看護サービス契約書及び付属書類

⑤訪問リハビリテーションサービス契約書及び付属書類

⑥居宅療養管理指導サービス契約書及び付属書類

⑦通所介護サービス契約書及び付属書類

⑧通所リハビリテーションサービス契約書及び付属書類

⑨短期入所生活介護サービス契約書及び付属書類

⑩短期入所療養介護サービス契約書及び付属書類

⑪認知症対応型共同介護サービス契約書及び付属書類

⑫特定施設入所者生活介護サービス契約書及び付属書類

⑬福祉用具貸与サービス契約書及び付属書類

⑭介護福祉施設サービス契約書及び付属書類

⑮介護保険施設サービス契約書及び付属書類

⑯介護療養型医療施設サービス契約書及び付属書類

(考え方)

「当事者の一方が仕事の完成を約し、相手方がその仕事の結果に対して報酬を支払う」という性格のものではないものと認められるため、これらの契約書は民法上の請負契約書には該当せず、また、その他のいずれの課税文書にも該当しません。

介護事業の会計における会計単位分割方式とはいったいなんですか?

会計処理方法の仕組みは様々なものが考えられますが、会計事務の負担を考慮しつつ、運営基準の求める内容を満たす適切な会計処理方法の例として、次の「会計単位分割」、「本支店会計」、「部門補助科目」、「区分表」の各方式があります。
 

ア 会計単位分割方式

この方法は、施設あるいは事業所の単位 (以下「事業拠点」という。) ごとの介護サービス事業別にあたかも別の法人のようにそれぞれ独立した総勘定元帳を有するものです。
総勘定元帳が事業別となるので収支及び損益に関する計算書類(損益計算書・貸借対照表とともに事業別に作成されることになります。
 

イ 本支店会計方式

この方法は、主要簿の一部を事業拠点の単位ごとの介護サービス事業別に分離して会計処理をする方法です。
 

ウ 部門補助科目方式

この方法は、勘定科目に補助コードを設定し、仕訳時にこの補助コードを記入することにより、介護サ-ビス事業別の数値が集計できるようにする方法です。
 

エ 区分表方式

この方法は、仕訳時に区分しないで、計算書類の数値をそれぞれの科目に応じて按分基準を設け、配分表によって介護サービス事業別の結果表を作成する方法です。
 
これは部門補助科目方式の簡便法であり、科目の一部について補助コードを設けて仕訳時に処理することも併用されます。

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